実家じまいとは?費用・手順・空き家リスクの確認点

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離れて暮らす親が施設へ入った、または亡くなった後、空いた実家をどうするか一人で抱え始めた40〜50代の子世代へ。実家じまいは片付けだけではなく、家財・契約・不動産・相続を順番に分ける作業です。最初の帰省で売却や解体まで決める必要はありません。

最初は家の中だけを、次の3つに分けます。不動産の方針は、名義・維持費・家財の量を確認してから家族で話し合います。

分けるもの例次にすること
残す物写真、手紙、親や家族が大切にしている物勝手に処分せず、保管場所を決める
確認する物着物、貴金属、カメラ、骨董品、重要書類捨てる前に家族で確認する
頼む物大型家具、家電、大量の荷物、遠方の片付け自力で難しい範囲だけ相談先を探す

次に確認するなら、捨てる前に確認したい物、遺品整理業者の選び方 が役立ちます。

実家じまいの5ステップ手順の図解

実家じまいは、家財整理と空き家対応を分けて考える

家を売る・貸す・解体する判断の前に、家財、書類、貴重品、売れる可能性がある物を分ける必要があります。先に片付けの順番を決めると、費用の見通しも立てやすくなります。

実家じまいとは?

実家じまいとは、親が亡くなったり施設に入ったりした後に、実家を「たたむ」ことを指します。明確な定義はありませんが、大きく分けると次の作業が含まれます。

  • 荷物・遺品の整理と処分
  • 家の清掃・修繕
  • 不動産の売却・賃貸・解体のいずれかを選択・実行
  • 各種契約(電気・ガス・水道・固定電話など)の解約
  • 相続手続き・名義変更

「実家の片付け」は物を整理する作業ですが、「実家じまい」はそれに加えて不動産・相続・行政手続きまでを含む大きなプロジェクトです。

実家じまいはいつから考える?

実家を売却する場合に軽くなる負担

  • まとまった資金が入る
  • 維持費や管理の負担を減らしやすい
  • 空き家管理の心配を整理しやすい

実家を維持する場合に残る負担

  • 固定資産税や修繕、草木の管理が続く
  • 劣化や近隣トラブルへの対応が必要になる
  • 相続時に家族で方針が分かれることがある

「いつかやらなければ」と思いながら先延ばしにしてしまうのが、実家じまいの典型的なパターンです。ただ、早めに状況だけでも確認しておくと、売却・維持・解体・賃貸などの選択肢を比較しやすくなります。

タイミングできることメリット
親が元気なうち(60〜70代)不要品の仕分けを親と一緒に進める親の意向を聞きながら進めやすい
親が施設に入った後家の処分方針を決める。不動産の査定を依頼家の状態や費用を確認してから考えやすい
親が亡くなった後相続手続きと並行して進める相続手続きと合わせて方針を決める必要がある

理想は親が元気なうちから少しずつ物を減らしておくこと。「生前整理」を親子で進めることで、いざという時の負担を減らしやすくなります。

実家じまいにかかる費用の目安

💰 実家じまいの主な費用

解体費(戸建て)100〜250万円
整地費20〜50万円
遺品整理費10〜40万円
登記変更5〜15万円

※金額は目安です。地域・家の広さ・荷物量・依頼範囲によって変動します

実家じまいの費用は、実家をどう処分するかと荷物の量によって大きく変わります。

作業内容費用の目安備考
遺品整理・片付け費用5〜50万円部屋数・荷物の量・地域で変動
ハウスクリーニング3〜15万円売却・賃貸前に必要なことが多い
不動産仲介手数料売却価格の約3%+6万円売却の場合
解体費用(木造一戸建て)100〜200万円坪数・立地・廃材の量で変動
相続登記費用5〜20万円(司法書士報酬)2024年から義務化
固定資産税(保有中)年間数万〜数十万円処分するまで毎年発生

合計すると、売却できた場合でも諸費用で50〜大きな費用かかることが珍しくありません。早めに動いて費用を計画しておくことが大切です。

実家じまいの手順(STEP別解説)

🏚 関連:親の家がゴミ屋敷になった時の対処法|業者選びと親への説得 — 実家の片付けで深刻な状態に悩む方は、こちらもご確認ください。

STEP 1|家族で方針を話し合う

実家をどうするか(売る・貸す・解体する・そのままにする)について、兄弟姉妹など関係者で話し合います。意見が割れることが多いため、「誰が主体となって動くか」「費用はどう分担するか」を最初に決めておくことがトラブル防止になります。

STEP 2|相続の確認・手続き

親が亡くなった後であれば、実家の不動産を処分するには相続登記(名義変更)が必要です。2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に手続きしないと10万円以下の過料の対象になります。司法書士に依頼するのが一般的です。

STEP 3|荷物・遺品の整理

実家の荷物を「残すもの・形見にするもの・処分するもの」に仕分けします。量が多い場合や体力的に難しい場合は、遺品整理業者に相談する方法もあります。費用はかかりますが、作業範囲を分けて依頼できると、時間や精神的な負担を減らしやすくなります。

STEP 4|不動産の処分方法を決める・実行する

主な選択肢は3つです。それぞれメリットと注意点があります。

処分方法メリット注意点
売却(仲介)市場価格に近い金額で売れる可能性がある買い手が見つかるまで時間がかかる(数か月〜1年以上)
売却(買取)比較的短期間で進めやすい。内覧の負担を抑えやすい仲介より価格が低くなる場合があるため、条件を確認する
賃貸毎月収入が入る。売却のタイミングを選べる管理の手間・修繕費・入居者トラブルのリスク
解体して更地にする古い建物で売りにくい場合の選択肢になる解体費用がかかり、土地の税負担が変わる場合があるため自治体や専門家に確認する
そのまま保有急がずに決断できる空き家リスクが高まる。維持費が毎年発生

STEP 5|各種契約の解約・精算

電気・ガス・水道・固定電話・インターネット・NHKなどの契約を解約します。また、自治会費・管理組合費(マンションの場合)なども確認が必要です。

空き家にしたままにするリスク

「とりあえず空き家のままにしておけばいい」という判断は、長期的に見るとリスクが大きいです。

① 固定資産税などの負担が増える可能性

住宅が建っている土地には、住宅用地に関する税負担の軽減措置が関係する場合があります。ただし、空き家の状態や自治体の判断によって扱いが変わることがあるため、放置せず確認が必要です。空き家対策により「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定されると、負担が増える可能性があります。置が適用されなくなり、固定資産税が大きな6倍になることがあります。

② 建物の急激な劣化・倒壊リスク

人が住んでいない建物は急速に劣化します。特に換気・通風が行われないと、数年で柱や基礎が腐食することも。倒壊した場合は隣家への負担害賠償責任を問われるリスクがあります。

③ 不法侵入・犯罪利用のリスク

管理が行き届かない空き家は、不法侵入や不法投棄の対象になりやすいです。放火などのリスクも高まり、近隣トラブルの原因になることもあります。

④ 行政代執行による強制撤去

「特定空き家」に指定され、行政の撤去指導に従わない場合、自治体が強制的に建物を解体し、その費用を所有者に請求することがあります(行政代執行)。費用は100〜300万円以上になることもあります。

実家じまいでよくあるつまずき・後悔

  • 親の思い出の品を全部捨ててしまった→ 形見分けの機会を設けて、親族が欲しいものを先に確認する
  • 業者に言われるままに処分してトラブルに→ 遺品整理業者は複数社から見積もりを取り、「一般廃棄物収集運搬業許可」を持っているか確認する
  • 不動産の名義変更を後回ししてしまった→ 2024年から相続登記が義務化。早めに司法書士に相談を
  • 兄弟間で意見が分かれてトラブルに→ 最初に役割分担と費用分担を決めておく
  • 売れると思っていた実家が売れなかった→ 複数の不動産会社に査定を依頼し、現実的な価格を把握しておく

📎 あわせて読みたい:実家じまい後または並行して空き家を活用する具体的な方法は 空き家になった実家の活用法5選 で売却・賃貸・解体まで比較しています。

買取と片付け業者を分けて考える

  • 査定向き:着物・骨董品・茶道具・ブランド品・時計・カメラ・状態のよい家具家電
  • 片付け相談向き:大量の衣類・日用品・大型家具・搬出が難しい家財
  • 家族で保留:写真・手紙・形見・相続に関わりそうな物

先に写真を撮り、「残す物・査定に出す物・処分する物」に分けておくと、見積もり時に説明しやすくなります。

公的情報で確認しておきたい2点

実家じまいでは、片付けの見積もりだけでなく、不動産の名義と空き家の管理状態も先に確認します。家族だけで結論を急がず、制度の期限や地域の相談窓口を確かめてから進めましょう。

  • 相続登記:2024年4月1日から義務化されています。相続で不動産を取得したことを知った日から、原則3年以内の申請が必要です。施行日前の相続にも経過措置があるため、未登記なら法務局や司法書士へ早めに確認してください。
  • 空き家の管理:管理不全空家や特定空家として勧告を受けると、敷地の固定資産税などの住宅用地特例を受けられなくなる場合があります。遠方で定期管理が難しい場合は、所在地の自治体窓口や空き家管理サービスも確認します。

公式情報:法務省「相続登記の申請義務化について」/国土交通省「空家法とは」/国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」

よくある質問(FAQ)

Q. 実家じまいで家財を処分する前に、買取確認は必要ですか?

必要に応じて確認すると判断しやすくなります。着物、骨董品、ブランド品、時計、カメラ、状態のよい家具家電などは査定向きですが、大量の生活用品や大型家具は片付け業者への相談もあわせて考えましょう。

Q. 空き家 実家 どうするか迷うとき、最初に見ることは何ですか?

まず名義、固定資産税、管理できる人、家の中の残置物を分けて確認します。売る・貸す・解体する判断は急がず、片付け費用や家族の意向をそろえてから考えると整理しやすくなります。

Q. 実家じまいにはどのくらいの期間がかかる?

荷物の整理から不動産の売却まで、一般的に6か月〜2年程度かかることが多いです。相続登記や遺産分割協議が複雑な場合はさらに時間がかかります。余裕を持って予定を組み、状況に応じて専門家へ相談しましょう。

Q. 実家が遠方にある場合はどうすればいい?

遠方でも対応可能な遺品整理業者や不動産会社があります。また、地元の社会福祉協議会や行政の空き家相談窓口を活用する方法もあります。一度現地に行き、業者に任せる部分と自分でやる部分を分けて計画することが大切です。

Q. 実家の売却で得たお金は相続税の対象になる?

売却代金そのものが一律に相続税の対象になるわけではありません。相続時の相続税と、売却時の譲渡所得にかかる税金は分けて考えます。一定の要件を満たす場合は、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例があります。売却前に税務署や税理士へ確認してください。

まとめ:実家じまいは、確認する順番を決めて早めに準備する

  • 実家じまいは荷物整理・不動産処分・相続手続きを含む大きな作業
  • 親が元気なうちから少しずつ始めると、家族の負担を分けやすくなる
  • 費用は地域・建物・家財量・依頼範囲によって大きく変わる
  • 空き家の管理が不十分だと、劣化や近隣への影響、行政からの指導につながる場合がある
  • 相続登記は2024年から義務化。期限は取得を知った時期などで確認する
  • 遺品整理業者・不動産会社・司法書士など、専門家を上手に活用しよう

「まだ先のこと」と思っていた実家じまいが、ある日突然現実になることがあります。今のうちから少しずつ準備を進めておくことが、家族全員の負担を分ける備えになります。

🏠 遺品整理・実家じまいで困ったら

実家じまい前の遺品整理は、家族だけで進める範囲と業者へ相談する範囲を分けて考えると進めやすくなります。
遺品整理110番は対応エリア・受付時間・見積もり条件を確認しながら相談できます。

▶ 遺品整理110番の対応条件を確認する実家じまいとは?費用・手順・空き家リスクの確認点の内容を説明する画像

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実家じまいに向けて箱や鍵や書類を整理している水彩イラスト
実家じまいでは、片付け費用だけでなく、鍵・書類・家具・空き家管理をまとめて確認しておくと全体像が見えやすくなります。

Q. 実家じまいで家財を処分する前に、兄弟へ共有した方がいい物はありますか?

あります。アルバム、着物、貴金属、時計、カメラ、骨董品、仏壇関係、重要書類は、処分前に写真で共有しましょう。あとから「聞いていない」となりやすい物は、捨てる前に一度保留にする方が安全です。

Q. 実家じまいの費用を抑えるために、買取は先に確認した方がいいですか?

価値がありそうな物が多い場合は、処分前に買取確認をしておくと判断しやすいです。ただし、買取だけで片付け費用をまかなえるとは限りません。売れる物と処分する物を分け、残った家財をどう片付けるかまで見積もりで確認しましょう。