未支給年金の請求方法|請求できる人・必要書類・5年の期限の確認点
離れて暮らす親が亡くなり、年金の振込が残っているように見えるものの、誰が請求できるのか分からない40〜50代の子世代へ。未支給年金は相続財産と同じ順番ではなく、亡くなった方と生計を同じくしていた遺族の中で優先順位が決まります。
先に確認する4つ
- 親が受けていた年金の種類
- 亡くなった月と最後の振込日
- 請求する人と親の生計同一関係
- 年金証書・通知書・親子関係が分かる書類

未支給年金は、亡くなった月分までの未払い年金
公的年金は後払いのため、年金受給者が亡くなった時点で、まだ振り込まれていない年金が残ることがあります。また、死亡後に振り込まれた年金のうち、亡くなった月分までに当たる部分も未支給年金として扱われます。
家族が故人の口座からそのまま引き出すのではなく、条件を満たす遺族が請求手続きを行います。死亡後の振込がすべて返還対象とは限らないため、年金事務所の案内に従ってください。
日本年金機構の案内を確認
年金を受けている方が亡くなったときでは、請求できる遺族の順位、提出書類、死亡届を省略できる場合が案内されています。
請求できる人は、相続順位ではなく年金の順位で決まる
| 順位 | 亡くなった方と生計を同じくしていた遺族 |
|---|---|
| 1 | 配偶者 |
| 2 | 子 |
| 3 | 父母 |
| 4 | 孫 |
| 5 | 祖父母 |
| 6 | 兄弟姉妹 |
| 7 | その他の3親等内の親族 |
先順位の人がいる場合、後順位の人は請求できません。同順位の人が複数いる場合は、代表者1人が請求します。誰が代表になるかを先に家族で共有しておくと、戸籍や振込先の準備が重なりにくくなります。
別居していた子どもは、生計同一の確認が要点
同じ住所でなければ必ず対象外、という意味ではありません。別居していても、生活費や療養費の援助、定期的な連絡・訪問などから生計同一と認められる場合があります。ただし、申立書や第三者の証明が必要になることがあります。
親と別住所だった場合
自己判断で対象外とせず、日本年金機構の生計同一関係の申立書を確認し、年金事務所へ事情を伝えます。申立書は両面印刷の指定にも注意してください。
必要書類は、続柄と住所が同じかで変わる
- 年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書
- 亡くなった方の年金証書や基礎年金番号が分かる書類
- 死亡日と請求者との続柄が分かる戸籍等
- 生計同一を確認できる住民票等
- 別住所の場合の生計同一関係に関する申立書・証明資料
- 請求者名義の口座が分かるもの
マイナンバーの記載により一部書類を省略できる場合があります。年金の種類や請求者との関係でも変わるため、原本を集め切る前に年金事務所または街角の年金相談センターへ確認してください。
請求先を確認する
| 親が受けていた年金 | 主な確認先 |
|---|---|
| 老齢基礎年金・老齢厚生年金など | 年金事務所、街角の年金相談センター |
| 障害基礎年金・遺族基礎年金のみ | 市区町村の国民年金窓口の場合あり |
| 共済年金を含む | 年金事務所と共済組合へ受給状況を伝えて確認 |
5年の期限は、死亡日から一律ではない
未支給年金を受ける権利の時効は5年ですが、日本年金機構は起算日を『受給権者の年金の支払日の翌月の初日』と案内しています。死亡日から単純に5年と数えず、対象となる支払日ごとに確認します。
日本年金機構の年金の時効で起算日を確認できます。期限直前まで待たず、必要書類が不足している場合も先に相談してください。
受け取った未支給年金の税金も確認する
公的な遺族年金と未支給年金は、税務上の扱いが同じではありません。国税庁は、一定の未支給年金を受け取った遺族の一時所得の収入金額に該当すると案内しています。
申告の要否は、ほかの一時所得や所得状況でも変わります。受取額が分かる通知を保管し、国税庁の公的年金等の案内または税務署へ確認してください。
請求までの5ステップ
- 年金通知書・通帳で親の年金と最後の振込を確認する
- 請求順位と生計同一関係を確認する
- 年金事務所へ必要書類と提出先を聞く
- 同順位の家族がいる場合は代表者を決める
- 提出後は控え・受付日・受取通知を家族で共有する
次に確認したい手続き
| 困りごと | 次に見る記事 |
|---|---|
| 死亡後の期限を一覧で見たい | 親が亡くなった後の手続きカレンダー |
| 健康保険の返却・葬祭費を確認したい | 親が亡くなった時の健康保険手続き |
| 年金書類が見つからない | 親の重要書類チェックリスト |
| 世帯主変更が必要か知りたい | 世帯主変更届の必要・不要 |
よくある質問(FAQ)
Q. 親と別居していた子でも請求できますか?
別居だけで対象外とは限りません。請求順位に該当し、生計同一関係が認められるかを年金事務所へ確認してください。別住所の場合は申立書や第三者の証明が必要になることがあります。
Q. 兄弟姉妹が複数いる場合、全員で請求しますか?
同順位の人が複数いる場合は代表者1人が請求します。先順位の配偶者や子がいる場合は、兄弟姉妹が請求できないことがあります。
Q. 年金証書が見つからなくても相談できますか?
基礎年金番号が分かる通知書や振込記録など、手元の資料を用意して年金事務所へ相談してください。必要書類を確認してから探す方が負担を減らせます。
Q. 死亡届を出せば年金の手続きも終わりますか?
日本年金機構にマイナンバーが収録されている方は、年金受給権者死亡届を原則省略できる場合があります。ただし、未支給年金の請求は別に必要です。
Q. 受け取った未支給年金は相続税の対象ですか?
国税庁は、一定の未支給年金を受け取った遺族の一時所得の収入金額に該当すると案内しています。個別の申告要否は税務署や税理士へ確認してください。
まとめ|請求順位と生計同一を先に確認する
- 未支給年金は亡くなった月分までの未払い年金
- 請求できる人は生計同一の遺族で、年金制度上の順位がある
- 別居していた子も生計同一と認められる場合がある
- 5年の起算日は死亡日から一律ではない
- 受取通知は税務確認のため保管する


