親が亡くなった後の手続きカレンダー|当日〜1年で確認したい期限と窓口
離れて暮らす親が亡くなり、葬儀と役所・年金・相続の手続きを何から始めるか分からない40〜50代の子世代へ。期限は全員に同じように当てはまるわけではないため、まず「親の状況に該当するか」を確認してから予定へ入れます。
最初の24時間で家族が分けるもの
- 死亡届・火葬・葬儀に必要な書類
- 役所・健康保険・年金の手続き
- 口座・保険・公共料金などの契約
- 相続放棄、税金、登記など判断期限があるもの

まず一覧|期限ではなく『対象かどうか』から確認する
| 目安 | 確認すること | 対象・起算点の注意 |
|---|---|---|
| 当日〜7日 | 死亡診断書、死亡届、火葬、葬儀社 | 死亡届は死亡の事実を知った日を含め7日以内。通常は葬儀社が提出を支援 |
| 早めに | 健康保険、介護保険、年金、世帯主、公共料金 | 加入制度と世帯構成で必要・不要が変わる |
| 3か月を意識 | 相続放棄・限定承認の判断 | 自己のために相続開始があったことを知った時から3か月 |
| 4か月を意識 | 準確定申告 | 故人に申告義務がある場合。相続開始を知った日の翌日から4か月 |
| 10か月を意識 | 相続税の申告・納付 | 基礎控除超過などで申告が必要な場合 |
| 3年を意識 | 相続登記 | 不動産の相続取得を知った日から3年以内 |
この表は家族の予定を立てるための入口です。健康保険、年金、税金、相続は親の加入状況・財産・申告義務で変わります。該当しない手続きを無理に進めず、窓口へ確認した日と回答を残してください。
当日〜7日|死亡届・火葬・葬儀を進める
- 医師から死亡診断書または死体検案書を受け取る
- 死亡届の届出人と提出先を確認する
- 火葬許可申請と火葬・葬儀の日程を確認する
- 死亡診断書は提出前に必要部数を確認し、控えを残す
死亡届の期限
横浜市の死亡届の公式案内では、死亡の事実を知った日を含め7日以内と案内されています。火葬が済んでいる場合は通常、死亡届も提出済みです。届出状況は葬儀社へ確認してください。
早めに|役所・健康保険・年金を制度別に確認する
| 手続き | 先に確認すること | 窓口の例 |
|---|---|---|
| 健康保険 | 国保・後期高齢者医療・会社の健康保険のどれか | 市区町村、勤務先、保険者 |
| 介護保険 | 介護保険証・負担割合証、還付や未納 | 市区町村 |
| 年金 | 死亡届の要否、未支給年金、遺族給付 | 年金事務所、共済組合、市区町村 |
| 世帯主変更 | 亡くなった親と同一世帯に残る人数 | 住民登録窓口 |
年金受給者死亡届は、厚生年金10日・国民年金14日と案内される場合がありますが、日本年金機構にマイナンバーが収録済みなら原則不要です。一方、未支給年金の請求や遺族給付の確認は別に必要です。
現在の取扱いは日本年金機構の『年金を受けている方が亡くなったとき』で確認できます。
1〜4週間|契約とお金の入口を整理する
- 銀行・証券・クレジットカード・ローンの連絡先を一覧化する
- 生命保険・共済の契約有無と受取人を確認する
- 電気・ガス・水道・固定電話・携帯電話の継続または解約を判断する
- 家賃・施設費・医療費・税金の未払いを確認する
- 故人の口座から自己判断で引き出さず、相続放棄の可能性も含めて扱いを確認する
金融機関が死亡の事実を把握すると口座取引が制限されることがありますが、死亡と同時に全国の口座が一斉に凍結されるわけではありません。急いで引き出すのではなく、当面の支払いと相続財産を分けて記録します。
3か月を意識|相続放棄は『知った時』から数える
相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内が原則です。借金や保証債務が分からず判断できない場合は、期間の伸長を家庭裁判所へ申し立てられることがあります。
裁判所の相続放棄の案内で、申述期間、申述先、必要書類、期間伸長を確認できます。財産を処分すると放棄へ影響することがあるため、迷う段階では専門家へ相談してください。
4か月を意識|準確定申告は必要な人だけ
故人に確定申告の義務があった場合、相続人は相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に準確定申告を行います。年金を受けていた人すべてに必ず必要とは限りません。
- 個人事業・不動産所得などがあった
- 給与や年金以外の所得があり申告が必要だった
- 医療費控除や源泉徴収の還付を受けられる可能性がある
- 前年分の申告が未提出だった
判断が難しい場合は、源泉徴収票・確定申告書の控え・帳簿をそろえ、国税庁の相続・準確定申告の案内または税務署へ確認してください。
10か月を意識|相続税は申告が必要か判定する
相続税は、課税対象となる財産の合計額が基礎控除額を超える場合などに申告・納付が必要です。期限は、相続の開始があったことを知った日(通常は死亡日)の翌日から10か月以内です。
基礎控除内でも早めに財産一覧を作る
預貯金だけでなく、不動産、保険金、借入金、葬式費用も確認します。特例を使うため申告が必要になる場合もあるため、国税庁の相続税の申告と納税を確認してください。
3年を意識|不動産があれば相続登記を確認する
不動産を相続で取得したことを知った相続人は、そのことを知った日から3年以内に相続登記を申請する義務があります。遺産分割がまとまらない場合に利用できる相続人申告登記もあります。
2024年4月1日より前の相続も義務化の対象になる場合があります。法務省の相続登記の申請義務化で経過措置と申請方法を確認してください。
捨てずに残す書類
- 死亡診断書の控え、火葬許可証・埋葬許可証
- 戸籍、住民票除票、印鑑証明書など取得した証明書
- 年金・健康保険・介護保険の通知と受付控え
- 預貯金・証券・保険・不動産・借入金の資料
- 葬儀費用、医療費、施設費、税金の領収書
- 役所・金融機関へ連絡した日と担当窓口のメモ
別居の子世代が家族で共有する表
| 共有項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 担当者 | 役所、年金、金融、保険、不動産の担当を分ける |
| 期限 | 死亡日だけでなく、知った日・支払日など起算点を書く |
| 提出状況 | 未確認、準備中、提出済み、回答待ち |
| 保管場所 | 原本とデータの置き場所 |
| 家族合意 | 口座・家・遺品を動かす前に共有した内容 |
迷った手続きから詳しく確認する
| 困りごと | 次に見る記事 |
|---|---|
| 死亡届と火葬許可を確認したい | 死亡届の書き方と提出先 |
| 健康保険・葬祭費を確認したい | 親が亡くなった時の健康保険手続き |
| 未払い年金を確認したい | 未支給年金の請求方法 |
| 世帯主変更が必要か知りたい | 世帯主変更届の必要・不要 |
| 重要書類が見つからない | 親の重要書類チェックリスト |
| 相続放棄の流れを知りたい | 相続放棄の期限と手続き |
よくある質問(FAQ)
Q. 役所の手続きを全部14日以内に終える必要がありますか?
いいえ。死亡届、健康保険、世帯主変更、相続、税金では期限と対象者が異なります。親の加入制度と世帯構成を確認し、該当する手続きを分けてください。
Q. 年金は亡くなったら必ず14日以内に停止届を出しますか?
日本年金機構にマイナンバーが収録されている年金受給者は、死亡届を原則省略できる場合があります。ただし、未支給年金や遺族給付の手続きは別に確認します。
Q. マイナンバーカードはすぐ返納しますか?
死亡によりカードは失効しますが、返納義務がないと案内する自治体もあります。相続などでマイナンバーの確認が必要になることもあるため、切断・廃棄せず、親の住所地の自治体へ確認してください。
Q. 口座から葬儀費用を引き出してもよいですか?
相続放棄を検討している場合や相続人間で合意がない場合、財産の扱いに影響する可能性があります。自己判断で動かさず、金融機関や専門家へ確認してください。
Q. 相続放棄の3か月は死亡日からですか?
原則は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。判断材料が集まらない場合は、期間伸長を家庭裁判所へ申し立てられることがあります。
まとめ|期限と対象者をセットで確認する
- 死亡届は死亡を知った日を含め7日以内
- 健康保険・年金・世帯主変更は親の状況で必要・不要が変わる
- 相続放棄は相続開始を知った時から3か月が原則
- 準確定申告と相続税は申告が必要な場合だけ
- 相続登記は不動産の取得を知った日から3年以内
- 古い一覧を丸暗記せず、公式窓口で現在の条件を確認する


