親が亡くなったときの健康保険の手続き|資格喪失届・保険証返却・葬祭費の確認点
離れて暮らす親が亡くなり、健康保険の手続きや葬祭費の申請を誰がするのか分からない40〜50代の子世代へ。最初に親が入っていた保険を確認すると、資格喪失・返却・給付の窓口を分けられます。
最初に確認する4つ
- 親が加入していた健康保険の種類
- 手元に資格確認書・資格情報のお知らせがあるか
- 親の扶養に入っていた家族がいるか
- 葬祭を行った人と領収書・振込先

2026年現在、従来の健康保険証は使えない
従来の健康保険証は2025年12月1日で有効期限が終了しています。現在の資格確認は、マイナ保険証または資格確認書が基本です。この記事タイトルの『保険証返却』は従来の検索表現ですが、実際に返却対象になるのは、手元にある資格確認書などです。
厚生労働省の現在の案内
資格確認方法についてで、マイナ保険証と資格確認書の現在の扱いを確認できます。
マイナンバーカードそのものは返却しません。資格確認書、高齢受給者証、限度額適用認定証など、親が持っていた書類をまとめ、加入していた保険者へ返却要否を確認します。
健康保険の種類で手続き先が変わる
| 親の健康保険 | 最初の確認先 | 家族が確認すること |
|---|---|---|
| 国民健康保険 | 親の住所地の市区町村 | 資格喪失、資格確認書等、葬祭費 |
| 後期高齢者医療 | 市区町村または広域連合 | 資格喪失、資格確認書等、葬祭費、未支給の給付 |
| 協会けんぽ・健康保険組合 | 勤務先または加入していた保険者 | 事業主の資格喪失届、資格確認書等、埋葬料・埋葬費 |
子どもの住んでいる自治体ではなく、亡くなった親の住所地や加入先へ連絡するのが基本です。保険者が分からない場合は、資格情報のお知らせ、給与明細、年金通知、通帳の保険料引落しを確認します。
会社の健康保険は、勤務先が資格喪失届を出す
親が会社員だった場合、健康保険・厚生年金保険の資格喪失届は原則として事業主が提出します。資格喪失日は死亡日の翌日です。家族が直接届出するものと決めつけず、まず勤務先の人事・総務へ連絡します。
親の扶養に入っていた家族は、新しい保険を確認する
親が会社の健康保険の被保険者として亡くなった場合、親の被扶養者だった配偶者なども、その健康保険の資格を失います。亡くなった親の健康保険を家族がそのまま任意継続する仕組みではありません。
- 別の家族の健康保険の扶養に入れるか勤務先へ確認する
- 該当しない場合は、住所地で国民健康保険への加入を確認する
- 75歳以上など後期高齢者医療の対象なら自治体へ確認する
- 受診予定がある場合は、マイナ保険証の資格反映前の受診方法も聞く

葬祭費と埋葬料は、保険の種類で分けて申請する
| 制度 | 主な対象 | 確認先 |
|---|---|---|
| 葬祭費 | 国民健康保険・後期高齢者医療 | 亡くなった人の住所地の市区町村等 |
| 埋葬料 | 会社の健康保険の被保険者に生計を維持されていた人 | 協会けんぽ・健康保険組合 |
| 埋葬費 | 埋葬料を受けられる人がおらず、実際に埋葬を行った人 | 協会けんぽ・健康保険組合 |
| 家族埋葬料 | 健康保険の被扶養者が亡くなった場合の被保険者 | 協会けんぽ・健康保険組合 |
協会けんぽでは、埋葬料は5万円、埋葬費は5万円の範囲内で実際に埋葬へ要した費用です。国民健康保険・後期高齢者医療の葬祭費は自治体等で金額や必要書類が異なるため、全国一律と考えず公式ページで確認してください。
協会けんぽの埋葬料・埋葬費では、申請者との関係、必要書類、資格喪失後に亡くなった場合の条件を確認できます。
葬祭費は、期限と申請先を自治体で確認する
例として横浜市では、国民健康保険・後期高齢者医療の葬祭費は5万円で、葬祭を行った日の翌日から2年を過ぎると申請できません。ただし、これは横浜市の例です。親が住んでいた自治体の金額・期限・申請者・必要書類を確認してください。
窓口へ連絡する前の持ち物チェック
- 資格確認書・資格情報のお知らせなど加入先が分かるもの
- 死亡日と葬祭日が分かるもの
- 葬儀の領収書・請求書・会葬礼状
- 葬祭を行った人・申請者の本人確認書類
- 振込先口座が分かるもの
- 親の扶養に入っていた家族の資格情報
- 保険者から届いた未処理の通知
必要書類は保険者と申請者の立場で変わります。先に郵送せず、電話や公式ページで原本・写しの別、返却方法、申請書の宛先を確認します。
健康保険の後に確認すること
| 残っていること | 次に見る記事 |
|---|---|
| 死亡後の期限を一覧で見たい | 親が亡くなった後の手続きカレンダー |
| 入院費の還付があるか確認したい | 亡くなった親の高額療養費 |
| 未支給年金を確認したい | 未支給年金の請求方法 |
| 準確定申告が必要か確認したい | 準確定申告のやり方 |
| 重要書類をまとめたい | 親の重要書類チェックリスト |
よくある質問(FAQ)
Q. 会社員だった親の資格喪失届は、子どもが出しますか?
原則として勤務先の事業主が提出します。家族は勤務先へ死亡日を伝え、資格確認書等の返却方法と埋葬料の申請先を確認してください。
Q. 従来の健康保険証は返却しますか?
従来の健康保険証はすでに有効期限が終了しています。手元の資格確認書、高齢受給者証、認定証などの返却要否を加入していた保険者へ確認してください。
Q. マイナンバーカードは返却しますか?
返却しません。マイナンバーカードの健康保険証利用登録があっても、カードそのものは健康保険者への返却物ではありません。
Q. 葬祭費と埋葬料は両方受け取れますか?
同じ死亡について両方を重複して受け取れるとは限りません。死亡時の加入保険、退職後の期間、申請済みの給付を伝えて、国民健康保険と以前の健康保険の双方へ確認してください。
Q. 葬儀の領収書は残した方がよいですか?
残してください。給付の申請者や葬祭を行った事実、実際に支払った費用を確認する資料になるため、請求書・会葬礼状・振込記録と一緒に保管します。
まとめ|加入先・返却物・給付を分けて確認する
- 従来の健康保険証は2025年12月1日で有効期限が終了
- 手元にある資格確認書等の返却要否を保険者へ確認する
- 会社の健康保険の資格喪失届は原則として事業主が提出する
- 扶養家族は次に加入する保険を早めに確認する
- 葬祭費と埋葬料は保険の種類・申請者・期限で分ける


